「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6797・6798合併号

【主な記事】

全員営業で全種目達成を目指す
早期のV3へ意識統一
愛宕郵便局(岩手県)
副統括局長 稲葉好昭局長

 第1四半期の決算で増収増益を果たし、27年度の上期が2週間余りで終わろうとしている。9月11日には株式上場の時期が発表され、郵便局の真価が問われる大事な時を迎えている中、局長と社員が一丸となって営業推進に取り組み、25、26年度と連続して全種目達成を果たし、V3を目指している東北支社管内の郵便局を訪ねた。岩手県西部地区連絡会(沼田高治統括局長/北上駅前)の愛宕郵便局(稲葉好昭局長)である。同局がある奥州市は岩手県の南西部、北上盆地の南部を中心とし、9年前に2市、2町、1村が合併してできた。県内3位の人口と面積で、西は秋田市と接し、中央を北上川が貫流する。主な見どころは、胆沢の散居集落、高野長英博物館、旧後藤新平家住宅などがある。

 東北新幹線の水沢江刺駅で下車。県道一関・北上線を道なりに約4キロ北上し、岩宿の交差点を左折して県道水沢・米里線に入り、約800メートル直進、北上川に架かる桜木橋の手前を右折し、150メートルほど進むと愛宕局がある。
 稲葉局長は昭和57年2月22付で新宿三局に採用となり、約5年半勤務した後、岩手県の佐倉河局にUターン、平成16年4月1日付で玉里局長に就任した。さらに22年4月1日付で愛宕局に異動して6年目を迎えている。26年4月から貯金担当の副統括局長の職にある。
 スタッフは局長、課長代理、期間雇用社員の3人で、利用は約1650世帯、5000人を超え、1日当たりの来局者は40~50人である。

 お客さまを大切に
 地域で郵便局の使命や役割を果たしながら、営業推進や業務を進めていくためには局長と社員が一体となって取り組むとともに、お客さまとの接点である窓口での対応は極めて重要である。
 CSにも力を入れ、来局した人には時候のあいさつをするほか、ひと言添えながら日常会話をして次の段階に進むように努めている。また、気分良く帰ってもらえるよう、帰局時にはお礼や見送る言葉などにも配慮している。
 そして、営業や業務関係についても局長と社員が共通認識を持ち、誰が対応しても整合性のある話や返事ができるように努めており、ミーティングや手すき時間を利用して情報交換なども行っている。

 総合、特別のダブル受賞
 郵政民営化や少子高齢化の進展のほか、1日当たりの来局者が限られている局は営業推進に苦慮しがちだが、稲葉局長は与えられた目標は達成していこうと社員を巻き込み、局を挙げて全種目達成を目指している。
 数年前までは郵便の業務収入がわずかに届かず悔しい思いをしていたが、トップセールスによる一体営業が3年前に実り、25、26年度と全種目達成を実現、8月25日に行われた2015年度東北支社表彰式典では、念願かなって総合表彰と全種目達成による特別表彰をダブル受賞した。
 本年度も現在のところ順調に推移しており、少しでも早く目標を達成し、事業全体の業績向上に寄与できるように汗を流している。推進に当たっては、単月のガイドラインを積み上げることを重点とし、ミーティングや「週一研修」で意識統一をしたり、やるべきことの徹底を図りながらV3を目指している。

 力を入れる人材育成
 人材育成は会社の基本であり、「人為的に成長させるというよりは、本人に研鑽してもらう環境をつくり、自分から成長しようという気持ちがないと真の成長にはならない」と言い切る。
 そのためには「コミュニケーションを図ることで、ちょっとしたアドバイスや少し踏み込んだ話だったり社員同士の会話など、トップダウンではなく、風通しの良い環境の下で仕事に専念できるように努めている。
 最近はCSなどの研修はあまりないので、自己啓発を促したり、ミーティングや日常業務の際に、気づいたことなどを適宜コメントし、レベルアップをしてもらっている。
 このほか、社員によって性格や得手不得手があるので、良い点は伸ばし、改善すべきは改めるように進言している。

 積極的に地域活動
 地域との連携には日ごろから積極的に取り組んでおり、6月14日の日曜日には年金受給者を対象に、グラウンド・ゴルフ局長杯を開催し、毎年60~70人が参加してる。また、7月24日の例大祭や8月16日の夏祭り(盆踊り、カラオケ、屋台による模擬店)には顔を出している。
 このほか、小学校の入学式・卒業式など案内のあるところには出席し、今後、地域の人やお客さまを対象とした施策(作品展など)を実施していきたいと考えている。


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