「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6771・6772合併号

【主な記事】

東日本大震災慰霊式
犠牲者の冥福を祈り献花
大震災から4年 「“震災の記憶”風化させず」と誓う

 東日本大震災から4年となる3月11日、日本郵便東北支社主催の慰霊式が仙台市の東北郵政研修センター4階講堂で執り行われた。
 亡くなった62人のうちの遺族をはじめ日本郵便の淵江淳執行役員、本間幸仁支社長、東北6県の幹事局長、県代表の統括局長、被災地域の統括局長ほか、犠牲になった社員が所属していた郵便局の局長、郵政グループ各社・関係団体から日本郵政の川嶌貴生東北施設センター長、胡崎敏治かんぽの宿一関総支配人、平井潤一郎ゆうちょ銀行・山口勇かんぽ生命両東北エリア本部長、日本郵便輸送東北支社の森孝志総務課長、岩泉自動車運輸の八重樫義一郎社長、JP労組東北地本の星野光一委員長、東北地方郵便局長会の荒川元二専務理事、東北地方簡易郵便局連合会の安孫子修会長(寒河江宮内局長)ら92人が参列した。
 14時46分の震災発生時に合わせ1分間の黙祷を捧げ、犠牲者の氏名が読み上げられた。 昨年4月に着任した際、直ちに慰霊碑を訪れ献花し被災地の復興を誓ったという本間支社長が代表して式辞。
 「東北の郵便局と郵政グループは、大震災を風化させないため毎月11日を『大震災を考える日』として取り組んでいる。郵便局が地域の大切な一員として今後も継続し復興の手伝いをしていくことこそが、ご遺志に応えることだと信じる。津波により甚大な被害を受けた地域や原発区域では多くの郵便局が再開できないでいるが、地方自治体とも連携し再開に向け努力していく。引き続き、被災した郵便局の復旧・復興に意を尽くし、支援を通し地域社会に貢献していきたい。在りし日の皆様の姿を偲びつつ、心よりご冥福をお祈りする」
 レタックスが奉読された後、参列者は順番に花を手向けた。
 閉式後は、太平洋を見渡せる研修センター中庭にある「東日本大震災慰霊碑」で献花し冥福を祈った。
 東日本大震災により、120郵便局と39簡易局で大きな被害を受け、福島県の原発区域内では多くの郵便局が閉鎖を余儀なくされた。 
 大震災以来、被災地では厳しい環境の中、自らも被災者であるにもかかわらず社員・受託者が家族や職場の仲間・親類・友人が犠牲となった大きな悲しみを抱きながら国民・利用者と地域のために今も一生懸命働いている。
 被災地の復興になかなか先が見えない状況だが、被害を受けた120郵便局(原発区域20局)のうちの73局(原発区域2局、簡易局への局種変更1局、仮設22局)と同様に、被災した39簡易局(原発区域7局)のうちの25局(原発区域1局)が営業を再開。
 未だ46郵便局が休止中で、仙台空港内郵便局は廃止、14簡易局(原発区域6局)が休止中となっている。
 トピックスとしては、津波で全壊流出被害を受けた米崎郵便局(岩手県陸前高田市)が昨年の7月14日、松川港郵便局(福島県相馬市)が今年の2月23日に仮設から本店舗、また箱崎郵便局(岩手県釜石市)は3月2日に簡易局として本店舗で営業再開に漕ぎ着けた。
 仮設から本店舗でオープンした松川港局のケースは、福島県内では初めてという。



 



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