「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6753号

【主な記事】

自主性に任せ営業で近畿1位
和歌山県紀南連絡会那智部会
小出豊万部会長
那智勝浦朝日局長

 和歌山県紀南地区連絡会(吉田仁久統括局長/椿)那智部会は、昨年度2人局が9局と多い中、Rグループのトータルで近畿支社管内1位となった。小出豊万部会長(那智勝浦朝日)は「和」を基本に、毎年営業が続けられるよう辛抱強く、自主性に任せてきたことが成果につながったと分析する。各局では、来局者が少ないことから数字を意識しながら局周により実績を挙げる。23年の台風被害で人口減が続く地区で、部会全員が一丸となって営業に取り組み成果を上げたことは高く評価される。

 小出豊万局長は旧普通局が移転し、不便になった地域住民の要望で新設された那智勝浦朝日局長に平成9年就任した。15年に那智部会の副部会長、24年に部会長となった。「和」を基本に、部会内の些細な問題から解決することを目指し、お客さまへより良いサービスを提供するため部会一丸となって運行が支障なくできるよう努めている。営業では地域のお客さまとのつながりを重視、長く営業が続けられるよう各局の環境づくりに力を注いだ。
 民営・分社化以降、営業が主となる経営で、お客さまより会社向きとなり、時給制社員が削減され十分なサービスができない環境の中、「本年度は特に、お客さまの戸惑いが感じられる」と指摘する。
 営業では昨年度▽定定純増=110.25%▽定定新規=144.1%▽年金自動受け取り=139.21%▽保険新契約=153.79%▽年金保険=151.48%▽郵便営業収入=111.39%▽ゆうパック引き受け=110.79%▽物販販売=158.93%と、Rグループのトータルで近畿管内では1位となった。
 3人局2、2人局9という少人数局であり来局者も少ない。小出部会長は日頃の結びつきを重視し、末長く営業ができるように辛抱強く各局の局長や社員の自主性に任せた結果という。住宅地と山間部の局では営業方法は異なるが、「時給制社員が来た時に短時間、局周によりサービスを提供し、着実に実績を挙げたことが大きい。局長の年齢もバランスが良く、これがまとまっている要因かもしれない」と分析する。
 本年度は「損益関係で時給制社員が削減され、局周に出る時間もなくなり、十分なサービスや実績を挙げることができるだろうか」と危惧する。
 井関地区など23年の台風被害でまだ住民は戻ってきておらず、人口減が続いている。「目標を設定する際には、こうした状況を考慮するなど現場の声を聞いてほしい」と要望する。
 社員指導では、急に仕事をやめることがないようにコミュニケーションを図るとともに「問題があれば、すぐ連絡してほしい」と呼びかけている。
【西光國・総務担当副部会長(那智井関)、濵由佳CS推進リーダー(下里局)】
▽少人数局ばかりだが、局長と社員の風通しも良く、和気あいあいとした雰囲気▽部会長は営業に関し数字のことはあまり言わないが、局長や社員が自主的に考え毎年、主要な商品が100%超えることを意識し取り組んでいる▽前年度は11局中7局が主要全商品100%を達成した。

保険は3年連続10月中に目標達成
【坂本雄哉・保険担当副部会長(太田)、宮本真弓・営業推進リーダー(太地局主任)、杉本賢二・業務推進リーダー(色川局課長代理)】
▽本年度は部会目標を10月20日に達成した。昨年は10月30日、一昨年は10月31日達成、3年連続10月中に目標を達成した。本年度は最速の達成となった▽住宅地と山間部の局では1日の来局数の違いが大きい。自ずと販売方法は異なるが、山間部の窓口にほとんど来局者はない。成果を挙げた要因として、社員研修を2か月に1回行っていることとタスキリレーを挙げる▽タスキリレーは成約するとぬいぐるみを他局に回す。イルカのぬいぐるみに成約の秘訣や情報のメッセージを書く。2人局が多いので情報で全局をつなぎ、毎月1件以上の成約に取り組もうと意識の共有化を図っている。これが大きな効果を上げた▽定期的にライフプラン相談会を開催し、見込み客づくりのため人間関係からじっくり取り組んでいるのが特徴。
〈宮本営業推進リーダー〉
▽お客さまと会話をすることが重要。会話から営業につながるヒントを得る。例えば、運動会に行ってきたのであれば、誰の運動会に行ったのかを聞き、お孫さんであれば、何か勧められる商品はないか考える。常に保険につながるよう会話の主導権を握ることが大切▽勧奨する際には、勧めたい理由を必ず話すことが大事。こういう理由でお客さまには必要だからと話し、情熱で心を動かす▽「元気なうちに一生涯の保障を付けたらいかがですか」と必ず終身保険を1本加入してもらえるよう勧奨している。

  電話で激励しモチベーション上げる
【小河則行・貯金担当副部会長(太地)、杉浦聖代・営業推進リーダー(那智天満局課長代理)、玉井康弘・業務推進リーダー(那智宇久井局主任)】
▽各局に11時、16時に定定の状況を電話で聞くのが効果を上げた。ナマの声を聞き、昼まで頑張れとか挽回してくれとか激励している。とにかくゼロの日がないように話す▽昨年度、純増は110%、新規預入は144.1%と好調だった。ほとんどの局が局周に力を入れているが2人局は大変。お客さまにアポの時、印鑑や通帳を準備してもらうよう話し、訪問時間短縮に心がけている▽社員には郵便局の制服を着て外を歩いている姿をお客さまに見てもらうことが大事と話している▽地域のイベントなどに参加し、郵便局のPRに努めることが大切。お客さまが少なく、数字を意識しながら局周で実績を挙げるしか方法はない▽事業所がほとんどなく、本年度の年金給与口座の獲得件数は厳しい状況になっている。
〈杉浦営業推進リーダー〉
▽各局に1日2回電話するが、ゼロが3日続くと特別に電話をかける。成功事例を聞き毎年、毎日と数字を挙げていかなくてはいけないので、モチベーションを上げるよう励ますことが大切▽窓口では一人ひとりのお客さまを大事に、笑顔で親切だと思われるよう対応する。以前に比べ郵便局離れが激しく、一生懸命声をかけ、郵便局と自分をPRするようにしている。お客さまにリピーターになってもらうことが大事▽「金利が低いので定期にしても一緒では」とお客さまに断われるケースも多いが、「定期にしてもらうと非常に嬉しい」と実績につなげている。

  局周で郵便局をPR
【谷秀司郵便・物販担当副部会長(色川)、雑賀玲彦・営業推進リーダー(那智勝浦港局課長代理)、杉本寛・業務推進リーダー(那智山局課長代理)】
▽昨年度の郵便営業収入は111.39%、年賀はがきとかもめ~るも100%達成したので、みんなよく頑張ってくれたと思う。要因は頒布会が良かったことと一体営業の成果も大きい。事業所は少ないが、看板のある家を必ず訪問し大量に出す小包はないか確認する▽山間部の局は来局者が少ないので、局周により声をかけるしかない▽日頃から地域のイベントに参加し郵便局をPRすることが大切、地域とのつながりを維持していくことが大事。
〈雑賀営業推進リーダー〉
▽一体営業を中心に、お客さまとのつながりを大切にしていることが効果を上げたと思っている▽知り合いのお客さまに声をかけて一体営業に結び付けた▽山間部の局は厳しいが、「足りなくなったら、いつでも声をかけて」と年賀はがき等は追加分の獲得に力を入れている▽住宅地と山間部では局情が異なるが、日頃から一生懸命声をかけることが重要と話している▽来局したお客さまは特に大事にし、旬の情報をお知らせすることが大切。


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