「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6744号

【主な記事】

一体感で営業実績1位
和歌山市連絡会和歌山南部会
川合由香里部会長和歌山西小二里局長

 和歌山市地区連絡会(野尻勝久統括局長/和歌山宇須)の和歌山南部会は、民営化後、二つの部会が統合された。部会長の和歌山西小二里局の川合由香里局長は、心理カウンセラーの資格などを活かし毎月、各局を訪問して局長・社員の様々な思いを聴いた。その結果、業務・営業で一体感が生まれ、24年度に近畿管内Mグループでの営業成績は2位、25年度は実を結んで1位に輝いた。川合部会長の下で和歌山南部会は生まれ変わった。「本年度も1位を目指そう」と呼びかけている。

 川合局長は、平成12年3月に先代局長(夫)が急に亡くなり、周りの後押しもあって6月に和歌山西小二里局長に就任した。当初は「右も左も分からず、業務知識も十分でなかったので指導もままならない状況からスタートした」という。「勉強、勉強の毎日で、FA知識やLC知識をはじめ心理カウンセラーの資格を修得するなど努力を重ねた」。
 当時、女性局長は和歌山市内で2人しかいなかったので、女性らしい細やかな心遣いに心掛け、「明るく楽しく元気」をモットーに、お客さまから「あなたがここにいて、良かった」と言われるように取り組んだ。

 他人よりも自分を変えることが肝心
 和歌山南部会長に22年4月に就任。部会は、民営化されて収益向上が叫ばれるものの、風土がまるっきり違う14局が統合されたので、仕事や営業に対する意識の違いが大きく、また、各局の得意分野が違うため同じ方向を向きにくいという印象で、内心は「嫌な役を押し付けられたなあ」という思いだった。
 年上や局長歴が自分より長い人には「何で言うことを聞いてくれないの?」というのが正直な気持ちで、そんな状態で部会の業績が上がるわけはなく、近畿の233部会の中でも、真ん中より下の順位を浮き沈みしている有様だった。
 転機は23年1月、「7つの習慣」の研修と同年7月に本社で受けた長期マネジメント研修(3週間)を受講したことだった。そこで「他人を変えるよりも、自分を変えることが大切」だと分かった。
 一人ひとりの局長・社員は価値観が違うのだから、「自分の考えで突っ走るのではなく、行動する前に一時停止して、どうやったら、みんなが理解し、納得し、行動できるかをみんなで考える。そのうえで目標を立てて、ベクトルを合わせることが重要」と思った。
 局長や社員たちが思っていることを知りたいと月1回、各局を訪問することにした。褒めるのと話を聴くことに心がけ、個別の相談にも乗るように努めた。社員たちとの会話を続けているうちに、一人ひとりの意識が変化していくのを感じ、「社員に主体性が出てきた」という局長の話も聞いた。長期マネジメント研修ではチーム力の大切さ、コミュニケーションの活性化を学んだ。
 業績の改善が見られ始め、各局が頑張る姿勢が出て、平成24年度はMグループ(12部会)で、第1四半期3位、第2四半期2位、第3四半期3位、第4四半期では1位となり、年度総合では2位となった。全員に、やればできるという気持ちが芽生えた。
 1位には優績旗が贈られ、悔しさがこみ上がって部会のみんなに伝えた。すると、部会全体が「次こそは」と奮い立って、25年度は副部会長を中心に全員が一丸となって取り組んだ結果、第1四半期3位、第2四半期と第3四半期では連続して1位、第4四半期2位、年間総合では1位に輝いた。
 「かつてはバラバラだった部会に一体感が生まれた証しであり、みんなで獲った1位だから」と優勝旗を持って各局を回り、記念撮影した。
 社員育成で成果を上げているのが心理カウンセラーの資格。オーラ・ソーマという上下いろいろな色の組み合わせのボトルがある。好きなボトルを選んで、それぞれに合わせて様々なアドバイスを送る。時折、「胃の調子が悪くない?」や「腹を下しているのでは?」と指摘することもあり、社員との情報交換には大きな役割を果たすそうだ。
 一体感が生まれるきっかけとなった施策では、まず24年からの「交換日記」が挙げられる。各局に順番に周り全社員が書く日記。何を書いても自由なので、様々な情報・意見交換があり、社員の悩みを共有するうえで重要な施策となっている。また、年4回発行している「どやどや新聞」では、14の全局社員の顔写真を中心に、身近に親しめる内容と普段あまり顔を合わさない社員の笑顔を掲載して部会を盛り上げている。
 本年度から始めたのが、「ほめ種を撒こう」。これは「ほめ種カード」を各局の局長に毎月3枚持ってもらい、「この社員頑張ったな」と思ったらカードを渡す。年度最後に「ほめ種カード」を一番たくさん持っている社員を報労することにしている。
【三尾敬久郵便・物販担当副部会長(和歌山堀止)、宮田奈美業務・営業推進リーダー兼務(和歌山毛見局課長代理)】
▽連絡会で続けて取り組み、効果を上げているのが「びっくりマンデー」施策。月曜日に物販で実績をというもので、近畿管内でもトップクラスの実績を挙げるので有名。本年度はチーム戦で、5部会で3局の混成チームを作って争っている。各局が互いに足を引っ張らないように意識して取り組み、予想以上の成果。8月の3日間で連絡会合計は約270万円と顕著な実績。一番売れたのはカボスジュース。
▽24年度は郵便・物販の全項目の目標を達成。25年度は、かもめ~る以外は目標を達成。昨年度の年賀はカウントダウンの形で力を入れ、全局全完を達成した。郵便業務収入やゆうパックが順調だったのは一体営業の取り組みが盛んだったため。

 保険は窓口局全局全完V6に挑む
【松岡智央保険担当副部会長(和歌山西浜)、高橋智也業務・営業推進リーダー兼務(和歌山今福局課長代理)】
▽保険は昨年度、連絡会の窓口61局は全局全完V5を達成した。本年度はV6を目指している。部会でも昨年度、V5を目指し、早め、早めの対応を行った。6月までの推進が28%までいっていない局を遅延局として対策を練った。9月までには、全局が50%を超えた数字であるのかどうかで対策を講じた。
▽昨年度で効果を上げたのは支社の施策“努魂情”。第4四半期、連絡会内の5部会で対抗戦を行った。3部会が勝ち報労があった。部会では100%達成すると、どうしても1~3月は推進が落ちるので、社員の意欲を奮い立たせるには効果的だった。
▽保険の相談会を10月と1月に開催。平日の2日間で、インストラクターとスキルの高い社員がロビーで応対し、顕著な実績を挙げた。
▽24年6月に行った「ツール・ド・ワカヤマ」では、サランラップ約1000本のうち、各局に保険1件成約ごとに20本プレゼントし効果を上げた。1件成約ごとに和歌山県の30か所の名所を自転車で1か所ずつ巡る形にした。
【梅本賢治貯金担当副部会長(和歌浦)、菅尾功一営業推進リーダー(和歌山高松局主任)、田中厚子業務推進リーダー(紀三井寺局課長代理)】
▽昨年、目標として設定したのは純増、定額の新規、年金の自動受け取りの3項目。純増と定額の新規に軸足を置いて取り組み成果を上げた。
▽12月19、20の2日間で“お客様感謝デー”を行った。50万円以上で丸餅をプレゼントする。純増では各局最低300万円を目指し、1億円を目標に取り組んだ。この結果、ニューマネーは約1億8400万円、純増は1億6200万円と部会の底力を示した。
【昨年度の営業推進リーダー・野中朋美和歌山毛見局主任】
▽昨年度、リーダー便りをタイムリーに出すとともに、部会施策を先頭に立って取り組むなど活躍が目立った。
【小山雅弘総務担当副部会長(和歌山塩屋)、田中裕香CS推進リーダー(和歌山西小二里局課長代理)】
▽地域貢献は住居との関係で、できることが限られるが、少しずつでも実行する。部会内局長はPTA会長・自治会会計などの役員・スポーツクラブなどでの指導と地域貢献を行っている。私の場合は局と住居が同一で、地域の人間関係は良好。年間行事は運動会、消火器点検、高齢者(75歳以上)の家への訪問、夜間警備等を行っている。自局の担当の住民の顔をしっかり覚えるのが大切だろう。


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